毎日gdgdと過ごす日々


by tlunar
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「姑獲鳥の夏」(上・下) 京極夏彦

買い始めてしまった、京極堂シリーズの最初の一冊を読了いたしました。

b0012247_13534939.jpg感想としては、「世の中に不思議なことなど無い」という、京極堂の独特の世界観にはまれれば凄く面白のでは無いでしょうか。
私としては、冒頭の経緯や精神についての考察にかなり共感ができる部分がありましたので、素直に入っていけましたね。
考察に上巻ほぼ一冊を費やしてましたが、その中で繰り返し行われる仮想現実と現実の境目についての解説が終盤の謎に対する伏線にしっかりとなってるのがよかったですね。

ただ、物語を引き回す役割である「関口巽」というキャラクター自体が謎を持っていて、それが物語の全体像を明らかにする鍵になるのですが・・・彼の視点で話が進むのに、彼自身が自覚してなかったり、記憶が曖昧だったりと、読んでいてその部分については、少しストレスが溜まりました。
謎解き自体は非常に簡単というか単純なのですが、その謎を複雑化させているキーワードとして「民間伝承」「妖怪や物の怪」「共通認識としての怪異」があり、その部分を京極堂が解き明かすのが、このシリーズの特徴となるのでしょうか。

時代設定は終戦後十数年という、西洋的な文化が戦時中の混沌を追い払い始め、人々の心が日本古来のものから離れ始めた時期に設定されています。文体もところどころに旧かな使いが用いられて、怪しげな雰囲気を醸し出すのに一役買っています。とりあえず読み終わっての印象は、日本古来の怪異に対してや、宗教、精神世界についての考察がメインで謎解き部分はオマケという感じをうけました。
この巻だけで評価するというよりは、同じシリーズ、もしくは違うパターンでの次の作品が読みたくなる小説という感じでしょうか。




もっと魑魅魍魎が出てきて・・・・とかいうお話かと思っていたことは内緒 ( ´艸`)
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by tlunar | 2005-06-24 22:59 | BookReview