舞-HiME 第23話「愛情と友情、非情」
2005年 03月 12日
あああ、録ってあった録画をようやく視聴終了・・・Playボタンを押すのにこんなに気合がいるなんて・・・前回の予告から覚悟は出来ています、カズ君や巧海の時みたいなサプライズ的な衝撃はないのですが・・・・物語もいよいよ終盤、そしてHiME達の戦いも・・・
まだまだ、波乱の気は満ちて、いったいこの物語はどんなエンディングを用意しているのでしょうか・・・
よし、別れを見届ける覚悟は出来た!!
その散りざまを目に焼き付けることにいたします!!舞-HiME感想です。
----------------story--------------------------
攻撃してくる命より逃れ、託された可能性に賭けようとする碧であったが、そこに扉を打ち破り侵入した命が強大な力を振るう。一方、遥、雪之と対峙する静留のところへ駆けつけたなつきはエレメントを出した静留を止めようとデュランを呼ぶのであったが・・・。
-------------------------------------------------
もはや止めることなど出来なくなってしまった、HiME達の戦い。
黒曜の君に合わせろという舞衣に向かって、凪はそれならば、戦いに身を投じるという覚悟を見せろと言い放つその時、背後で理事長邸が爆発する。
碧が理事長から託された「可能性」、それはシアーズ財団が捜し求めていた深優・グリーアを再び起動させること、真白によって回収された彼女はポッドの中で眠りについていた。
真白から託された鍵の力で追って来る命から逃れた碧は、深優を起動させるスイッチを入れる
システムが立ち上がって行く中で、システムからの警告が・・・
「この機体には前回起動時のメモリーが残っています、フォーマットし新たなマスターを設定しますか・・・」
ココで碧は躊躇います、これは深優・グリーアとして起動させるか、単なる機体MIYUとして起動させるかの決断ですね・・・
一方鍵の力で締め出された命は、普通の方法(通常のミロクで斬るw)では扉が破れないと知るとミロクの力を解放します、咆哮とともに胸のペンダントが輝きミロクの表面に目が浮き出ると、叩きつけられた扉はついに砕けます。深優の眠るポッドに向けて走り出す命を碧がエレメントを叩きつけて阻止します、背後ではまだ起動プロセスが終わっていません。
碧「あれを、壊させるわけにはいかないの!あれは最後の可能性だから!!」
深優の持つ可能性、普通に考えるとアンチマテリアライザーの剣ですが、シアーズのジョン=スミスが語った「手に入らないなら、いっそ消してしまう」という言葉、そしてシアーズ編でも解かれなかったプロテクトを考えると、まだ何か隠されているような気もします。
立ちはだかる碧に対して、命はついに自らのチャイルドを召喚します。
地面に突き立てた剣を媒介に地面から、うなり声を上げてせり上がってきたのは、無数のトゲをはやした赤黒い丘のようなモノ・・・その巨体から一つだけ生えた手には、命のように自らの体と同じぐらいの大きさを持つ巨大な金棒が握られています・・・それを深優の眠るポッドに向けて振り下ろします。
碧はためらいなく愕天王を呼び出すと、その胴体で棍棒の直撃を防ぎます、愕天王に振り下ろされた際の衝撃波で爆発がまきおこります。
舞衣の見たのはこの時の爆発でした、エレメントを使って爆発の際に地面に空いた穴から、碧たちのいる地下まで一気に降りていきます、そこで見たのは倒れている碧と、チャイルドの前にたたずむ命・・・
凪の言っていた、覚悟があるならそれを見せろというセリフ、それは、生きていた命とあらためて戦うことが出来るのか、そして倒すことが出来るのかという事、それを舞衣は理解します。
その時、ポッドをかばっていた愕天王が力尽き、炎を上げて消えていきます・・・
愕天王退場(つД`)・・・もう一度スパイラルダッシャーが観たかった(6話)・・・
命はミロクを振りかざしポッドを破壊する為に斬りかります、叩き斬られるはずのそれを押しとどめたのは、ポッドから伸びた一本の手・・・
真白はどういう修復を施したんだ、そして何故か深優は素肌に包帯という姿、そして封印された扉をも破壊した命の全力攻撃を片手であっさりと掴みとめるとは、やはりとんでもない性能です。こんなオーバーテクノロジーを作った神父を切り捨てるとは・・・シアーズも勿体無いことを(違)
ついに、起動した深優はあっさりと舞衣の降りてきた穴を使ってその場から去っていきます・・・深優にはシアーズのプログラムどおりに行かなかった場合に起こす行動が、既にインプットされてるんでしょうか、それとも真白が修復の際に別の情報を入れてあるのか・・・おそらくは前者だと思いますが・・・
「ゴメン、教授・・・でも、褒めて・・・くれるよね・・・」
それが、愕天王を倒されたことで消えてしまったであろう、佐々木教授への碧の言葉でした・・・碧と教授との信頼関係は、今まで描写されていたものからうける印象より、ずっと強かったみたいですね。
ただ、教授が消えた時に周りに人はいなかったんだろうか・・・そして、碧ちゃんの気持ちに教授は気がついていたんでしょうか・・・ついに写真だけの登場で終わってしまいましたが、あと1クールあればこの辺も掘り下げられたんだろうなぁ・・・
立ち去った深優を追おうとする命に舞衣が呼びかけます、生きていてくれて嬉しいけど・・・どうしてこんなことをするのかと。
それに対して自分は兄上だけを好きになるように育てられた、だから好きな兄上黒曜の君のために戦うという命。
舞衣は「そんなの本当の好きじゃない」と反論しますが、それを聞いた命は「じゃあ本当の好きってなんなんだ・・・」と目に涙を浮かべます。
完全に洗脳されたと思っていた命ですが、そうじゃなかったんですね。
好きだと思っていた人に拒絶された命に残っていたもの、それは繰り返し語りかけてくる、過去の兄上の思い出と言葉だけ、それにすがる事しか命には出来なかったわけです。
舞衣はその命の表情に、自分が突き放した時の泣きじゃくる命を重ね合わせます・・・
大切だ、必要だといってくれる兄、黒曜の君のために戦うと宣言し去っていく命。
舞衣にはそれを止める言葉はでてきません、何よりも舞衣自信が「本当の好き」について自分の中で答えが出ていないのですから・・・。
場面が変わって静留の隠れ家へ、無意識のなつきへ肌を合わせた事を指摘され、エレメントを呼び出した静留、静留もHiMEであることを知り、雪之は戦いに恐怖します。
エレメントを遥に突きつけた静留をなつきが止めます、なつきにたいして、今までの話を聞いてしまったのかとたずねる静留、うつむいてしまったなつきに触れようとしますが、指が触れた瞬間になつきは、嫌悪感から悲鳴を上げてしまいます。
それで、自らの想いが決して届かない事を知った静留は、それでも、なつきを傷つける物から守るため、雪之に対しHiMEとして戦いを始めることを宣言します。
そのエレメントを掴んだのは遥でした、HiMEではない遥には今の宣言の半分も理解できてはいなかったでしょうが・・・多少声は震えているものの静留に詰め寄ります。
「コレが何、まったくあんたがココまで安っぽいヤツだとは思わなかったわ。自分の弱みを見られた腹いせに刃物を突きつけて脅そうって言うわけ!見下げ果てた生徒会長様ね、やれるものならやってもらおうじゃないの!!」
「やるならとっととやればいいじゃない!出来ないのなら今すぐこの場から消えなさい!!雪之には指一本触れさせはしないわ!!」
それに対しての静留の言葉はあくまでも遥を無視したものです
「さがりおし、あんたには関係あらへん・・・ぎゃあぎゃあやかましいわ」
あくまでも、静留は遥を視界には入れません、ここで狙っているのはHiMEである雪之のみ、生徒会の時と同じように、静留にとって遥はどうでもいい存在のようです。
自らのチャイルド清姫を呼び出して、雪之を威圧する静留。
なつきはデュランを呼びますが・・・デュランは呼びかけにはこたえてくれません。
清姫を見てひきつりながらも、なおも自分を認めさせようとして引かない遥を守るため、ついに雪之は自らのチャイルドダイアナを召喚し、攻撃を仕掛けます。
チャイルドどころかエレメントで迎撃され、一瞬で清姫に引きちぎられるダイアナ・・・・
遥が消えてしまう事を雪之が伝えようとした時、遥の心臓に痛みが走り、遥の体から光の粒が立ち登り始めます・・・
自分の身に何が起こっているのか、理解できなかった遥ですが、次の瞬間、静留が自分を気にかけていなかった理由に思い当たります。
なぜだかは知らないが、静留はこうなることを知っていた、だから雪之のみを相手にし、遥の存在などどうでも良かったのだと・・・
全身に走る苦痛をこらえて、遥は静留に近づきます、最後まで自分を見ようとしない静留の目を自分に向けさせるために・・・
「・・・藤野・・・この私に勝ったつもりでしょうけどね、あいにく・・・・私は珠洲城 遥なのよ、私は負けない、私は正しい・・・人間の価値ってこんなへっぽこ手品じゃ・・・決まんないのよ!!!」余裕をもって消え逝く遥を見下ろしていた静留に、残る力振り絞って頭突きを見舞います。
それは、HiMEの力でなつきを守ろうとし、人としては自らの欲望に負けてしまった静留に対しての人間 遥の想いのこもった一撃・・・それは、HiMEとして戦うことでギリギリのラインに踏みとどまっていた静留の精神に傷を入れるには十分な魂の叫び・・・自分が消した存在を忘れる事を許さない衝撃になりました。
遥は学園生活の全てをささげた「生徒会執行部」の腕章を、引きちぎり雪之に投げ与えます
「雪之・・・私は・・・」
それはもう守ってやれない雪之への気遣いか、いままで慕ってくれた雪之への感謝なのか、雪之に笑顔を残して遥は光となって消滅します・・・
・・・・覚悟はしてました、展開からいっても、先週の予告からしても、消えるかも知れないとは思ってましたが、予想以上にオトコマエな最後でした・・・最期の最期まで遥は遥でした。
託された腕章のおかげで・・・復活ENDがなくなった気もしますが・・・・
遥の腕章を持ってうずくまる雪之とそれを見つめるなつき、そこにうつむいたままの静留の声が・・・・
「ふふふ・・・ああ、おかし・・・・ミジメやねえ、あれでウチに一矢むくいたつもりなんかねぇ・・・」このセリフは遥の存在がようやく静留に届いた事をあらわしています、しかしそのことは静留の精神を壊すことにもなりました。
「もう、かくすことはあらへん・・・・なつき、うちはあんたの事愛してます、安心してな・・・うちがなつきの嫌なものぜんぶたおしたるさかい・・・まっとってな・・・」そういってなつきを見つめるその瞳からは、光が消えています。それはなつきに対しての、恋愛感情すらもなく、自らの想い・・・HiMEとしてなつきを守る、ただそれだけに固執した狂女のもの・・・
エレメントを携えたまま、隠れ家を後にする静留には、なつきの呼びかけすら届かなくなっていました・・・
その様子を面白おかしく観察していたのは、黒曜宮にいる凪と神埼・・・祭の進行具合が上手くいってるので、上機嫌の凪に神崎は今の会長に「一番地」がなつきを苦しめている敵だと教えてやれとけしかけます。
さすがに、驚いた表情を浮かべる凪に向かって神崎は、この世界を作り変える必要がある、そのためには一番地のお年寄りどもは邪魔だと言い捨てます。
「あなたは黒曜の君、それとも神崎・・・いや、美袋黎人?」そう問いかける凪に対して、不敵に笑うだけの黎人。
・・・一番地と黒曜の君が乖離してきたようです、そして黒曜の君という存在は一番地が生み出したものではないみたいですが・・・神崎黎人という人格と黒曜の君という人格の関係はどうなっているのか、舞衣に近づいた理由もその辺にあるのかもしれません。
ココまでで、やっとAパートが終了・・・・いつも思うのですが・・・・倍ぐらいあっても良いような気がしますw
翌日、雨が降る学園の保健室に運び込まれた碧、大きな傷はないようですが、チャイルド消滅の影響なのか気を失っています。
それを見つめる舞衣の手には、碧ちゃんが陽子先生に託した論文と手紙があります。
まだ、論文は未完成のようですが、完成したら一番に見せるとの約束していた舞衣に渡して欲しいと頼んでいたようです。
そこには、「蝕の祭」が終わり最期に生き残ったHiMEが力を得るには、黒曜の君の妻になる必要があると書かれてれていました・・・それは、たとえ舞衣が決意したように、巧海を取り戻すために勝ち残り、力を得ようとした場合、いま抱いている大切な人への想いを断ち切るということ。
大切な人の命を賭けているからこそ、恋する気持ちには嘘をついて欲しくない、その想いだけは本当のものであって欲しいと結ばれた手紙に、舞衣は巧海のためにと押し殺す自分の感情と、抑えられない楯への想いがぶつかり、涙を流します。
そして、保健室にあったシスターの忘れ物から、話題は先日倒れたシスターの事に。
見たときには、ケガの後なんてなかったという言葉から、舞衣はシスターが嘘をついているのではないかと思い、教会へと向かいます。
そのシスターは、凪に脅されたことで荒れている石上と部室にいました、戦うことを強要する石上ですが、シスターはそれを拒みエレメントを向けます・・・
レイプされて肉奴隷と成り下がったシスターですが、愛情持ってたんですね・・・生徒達をだまして戦いに巻き込んだのは、許されませんが・・・悩み苦しみ、碧との語らいで何かを吹っ切ったようです・・・これ以上石上に罪を重ねて欲しくなかったのでしょうが・・・なんとなく三下ヤクザについていったいいとこのお嬢さんが、心中を決意したみたいにもおもえます・・・。
学園は休校になり、なつきは雨のなか傘もささずに歩き続けて倒れ、復活した深優は記憶が消されていなかったのか、アリッサと二人で最期を迎えた池のほとりでたたずんでいます。
楯はいつものように詩帆のお見舞いに来ていますが、用事で帰ろうとする楯に詩帆が、夕方に病院前の公園に来てほしいと駄々をこねます。
その、勢いに押されてかるく返事をした楯が病院を出ようとすると、街中で倒れたなつきが運びこまれるところにであいます。
静留に襲われる夢を見て、飛び起きるなつき、そしてやけになったような態度を取るなつきを見て、楯は同じHiMEである舞衣の事をたずねます。
ここに来て、ようやく舞衣が隠していたチャイルドと想い人との関わり、舞衣のが言っていた巧海が消えた真相を楯が知ることになります。
そして、あの橋の上で舞衣が言った「もう、近づかないで!」という言葉の意味も・・・
自分の不甲斐なさ、舞衣に対して何もしてやれなかった自分に腹を立てなつきの病室を飛び出していく楯を、なつきは少しうらやましそうに見ています、誰かを大切に想うその気持ちは、今のなつきにはないものだからでしょうか。
病院を飛び出した楯と入れ違うように、詩帆も車椅子で雨の中公園に向かいます。
限りなく無茶な行為ですが・・・それは楯と詩帆が最初に出会った日に、ずっと編んでいたマフラーをプレゼントしたいという事だったようです。
・・・・女の子でよくいますね、記念日大好きな娘・・・・幼馴染と初めて会った日を覚えていろ、というのも無茶ですが、それはプレゼントの口実ということで理解できます・・・しかし、雨の日に独りで車椅子を使って外出するのは・・・無茶通り越して無謀です。
案の定スロープで投げ出され、ずぶ濡れで震えることになってます・・・手には楯へのプレゼントを抱きしめながら・・・
楯は自分を殺さないように、わざと突き放したような言い方をした舞衣を探して雨の中を学校へと走っています、途中詩帆との約束の時間が来ている事に気がつきますが・・・以前、シアーズ軍が学園を襲った時のように、詩帆ではなく、舞衣を探すことを選択します。しかし、まるであの時をなぞるように、その楯の決断は、詩帆の命を再び危険にさらすという結果につながります・・・
シナリオの楯いじめココに極まれりといった展開です。
楯の決断はことごとく裏目に出るように、偶然が楯を裏切るように出来ています・・・ただ、舞衣に対する気持ちをストレートにぶつけられれば良いのですがそれがないために、リアルだけれどアニメのキャラとしては物足りなくなっているのも事実です。漫画版の方はその辺がはっきりしているので、普通の主人公になってますがw
病院を出たなつきが自分のマンションに戻ると、そこにはクモの糸を張り巡らした奈緒が待っています、ある意味で一番ストレートに感情を出す彼女は、このドロドロとした人間関係の中で、いっそ清々しくもあります。
デュランを呼び出すことも出来ないまま、親友と思っていた静留を失ったなつきが、奈緒に対してどう接するのか・・・奈緒となつきの和解が来週描かれるような気がします。
その頃、シスターを探して教会にやってきた舞衣は、石上に犯され、戦いを始めるきっかけを作った時には神に祈る事が出来なくなっていたシスターが、十字架の前に跪き祈りをささげているのを見つけます・・・舞衣が戦いが始まってしまったきっかけとなったあの怪我について問いただすと、シスターはそれを認めます。
舞衣は嘘をつき、戦いを始めさせたシスターに怒り、エレメントを呼び出します。
戦いを決意した舞衣に対し、何のために戦うのか、本当の望みは何なのかとシスターは問いかけます。その問いに戸惑う舞衣の瞳にシスターのチャイルド聖ヴラスが映り、ヴラスの作り出す幻覚が舞衣を取り囲んでいきます、その人が望むたった一つの本当に欲しいものを映し出すために・・・
そして、次回予告・・・・なんか、普通の学園アニメのような映像・・・・コレが舞衣の望むモノということなんでしょうか?
次回の24話のタイトルは「コイ・ハ・タタカイ」、舞-HiME最大の修羅場だそうですが・・・舞衣、楯、詩帆の関係にどのような形であれ結末が与えられそうです。
しかし、白無垢のHiMEが詩帆だった場合、舞衣と詩帆どちらが倒されても楯が消えるんですが・・・
そして、残ったHiMEは舞衣、命、なつき、奈緒、静留、白無垢のHiMEの6名、最期まで残るのは誰なのか、そして深優の役割は、黒曜の君が求める新しい世界とは何なのか、様々な謎を残しつつ、残り3話・・・・いったいどうなるんだろ・・・?
【最後まで読んでくれた奇特な方・・・感謝いたします】
まだまだ、波乱の気は満ちて、いったいこの物語はどんなエンディングを用意しているのでしょうか・・・
よし、別れを見届ける覚悟は出来た!!
その散りざまを目に焼き付けることにいたします!!舞-HiME感想です。
----------------story--------------------------
攻撃してくる命より逃れ、託された可能性に賭けようとする碧であったが、そこに扉を打ち破り侵入した命が強大な力を振るう。一方、遥、雪之と対峙する静留のところへ駆けつけたなつきはエレメントを出した静留を止めようとデュランを呼ぶのであったが・・・。
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もはや止めることなど出来なくなってしまった、HiME達の戦い。
黒曜の君に合わせろという舞衣に向かって、凪はそれならば、戦いに身を投じるという覚悟を見せろと言い放つその時、背後で理事長邸が爆発する。
碧が理事長から託された「可能性」、それはシアーズ財団が捜し求めていた深優・グリーアを再び起動させること、真白によって回収された彼女はポッドの中で眠りについていた。
真白から託された鍵の力で追って来る命から逃れた碧は、深優を起動させるスイッチを入れる
システムが立ち上がって行く中で、システムからの警告が・・・
「この機体には前回起動時のメモリーが残っています、フォーマットし新たなマスターを設定しますか・・・」
ココで碧は躊躇います、これは深優・グリーアとして起動させるか、単なる機体MIYUとして起動させるかの決断ですね・・・
一方鍵の力で締め出された命は、普通の方法(通常のミロクで斬るw)では扉が破れないと知るとミロクの力を解放します、咆哮とともに胸のペンダントが輝きミロクの表面に目が浮き出ると、叩きつけられた扉はついに砕けます。深優の眠るポッドに向けて走り出す命を碧がエレメントを叩きつけて阻止します、背後ではまだ起動プロセスが終わっていません。
碧「あれを、壊させるわけにはいかないの!あれは最後の可能性だから!!」
深優の持つ可能性、普通に考えるとアンチマテリアライザーの剣ですが、シアーズのジョン=スミスが語った「手に入らないなら、いっそ消してしまう」という言葉、そしてシアーズ編でも解かれなかったプロテクトを考えると、まだ何か隠されているような気もします。
立ちはだかる碧に対して、命はついに自らのチャイルドを召喚します。
地面に突き立てた剣を媒介に地面から、うなり声を上げてせり上がってきたのは、無数のトゲをはやした赤黒い丘のようなモノ・・・その巨体から一つだけ生えた手には、命のように自らの体と同じぐらいの大きさを持つ巨大な金棒が握られています・・・それを深優の眠るポッドに向けて振り下ろします。
碧はためらいなく愕天王を呼び出すと、その胴体で棍棒の直撃を防ぎます、愕天王に振り下ろされた際の衝撃波で爆発がまきおこります。
舞衣の見たのはこの時の爆発でした、エレメントを使って爆発の際に地面に空いた穴から、碧たちのいる地下まで一気に降りていきます、そこで見たのは倒れている碧と、チャイルドの前にたたずむ命・・・
凪の言っていた、覚悟があるならそれを見せろというセリフ、それは、生きていた命とあらためて戦うことが出来るのか、そして倒すことが出来るのかという事、それを舞衣は理解します。
その時、ポッドをかばっていた愕天王が力尽き、炎を上げて消えていきます・・・
愕天王退場(つД`)・・・もう一度スパイラルダッシャーが観たかった(6話)・・・
命はミロクを振りかざしポッドを破壊する為に斬りかります、叩き斬られるはずのそれを押しとどめたのは、ポッドから伸びた一本の手・・・
真白はどういう修復を施したんだ、そして何故か深優は素肌に包帯という姿、そして封印された扉をも破壊した命の全力攻撃を片手であっさりと掴みとめるとは、やはりとんでもない性能です。こんなオーバーテクノロジーを作った神父を切り捨てるとは・・・シアーズも勿体無いことを(違)
ついに、起動した深優はあっさりと舞衣の降りてきた穴を使ってその場から去っていきます・・・深優にはシアーズのプログラムどおりに行かなかった場合に起こす行動が、既にインプットされてるんでしょうか、それとも真白が修復の際に別の情報を入れてあるのか・・・おそらくは前者だと思いますが・・・
「ゴメン、教授・・・でも、褒めて・・・くれるよね・・・」
それが、愕天王を倒されたことで消えてしまったであろう、佐々木教授への碧の言葉でした・・・碧と教授との信頼関係は、今まで描写されていたものからうける印象より、ずっと強かったみたいですね。
ただ、教授が消えた時に周りに人はいなかったんだろうか・・・そして、碧ちゃんの気持ちに教授は気がついていたんでしょうか・・・ついに写真だけの登場で終わってしまいましたが、あと1クールあればこの辺も掘り下げられたんだろうなぁ・・・
立ち去った深優を追おうとする命に舞衣が呼びかけます、生きていてくれて嬉しいけど・・・どうしてこんなことをするのかと。
それに対して自分は兄上だけを好きになるように育てられた、だから好きな兄上黒曜の君のために戦うという命。
舞衣は「そんなの本当の好きじゃない」と反論しますが、それを聞いた命は「じゃあ本当の好きってなんなんだ・・・」と目に涙を浮かべます。
完全に洗脳されたと思っていた命ですが、そうじゃなかったんですね。
好きだと思っていた人に拒絶された命に残っていたもの、それは繰り返し語りかけてくる、過去の兄上の思い出と言葉だけ、それにすがる事しか命には出来なかったわけです。
舞衣はその命の表情に、自分が突き放した時の泣きじゃくる命を重ね合わせます・・・
大切だ、必要だといってくれる兄、黒曜の君のために戦うと宣言し去っていく命。
舞衣にはそれを止める言葉はでてきません、何よりも舞衣自信が「本当の好き」について自分の中で答えが出ていないのですから・・・。
場面が変わって静留の隠れ家へ、無意識のなつきへ肌を合わせた事を指摘され、エレメントを呼び出した静留、静留もHiMEであることを知り、雪之は戦いに恐怖します。
エレメントを遥に突きつけた静留をなつきが止めます、なつきにたいして、今までの話を聞いてしまったのかとたずねる静留、うつむいてしまったなつきに触れようとしますが、指が触れた瞬間になつきは、嫌悪感から悲鳴を上げてしまいます。
それで、自らの想いが決して届かない事を知った静留は、それでも、なつきを傷つける物から守るため、雪之に対しHiMEとして戦いを始めることを宣言します。
そのエレメントを掴んだのは遥でした、HiMEではない遥には今の宣言の半分も理解できてはいなかったでしょうが・・・多少声は震えているものの静留に詰め寄ります。
「コレが何、まったくあんたがココまで安っぽいヤツだとは思わなかったわ。自分の弱みを見られた腹いせに刃物を突きつけて脅そうって言うわけ!見下げ果てた生徒会長様ね、やれるものならやってもらおうじゃないの!!」
「やるならとっととやればいいじゃない!出来ないのなら今すぐこの場から消えなさい!!雪之には指一本触れさせはしないわ!!」
それに対しての静留の言葉はあくまでも遥を無視したものです
「さがりおし、あんたには関係あらへん・・・ぎゃあぎゃあやかましいわ」
あくまでも、静留は遥を視界には入れません、ここで狙っているのはHiMEである雪之のみ、生徒会の時と同じように、静留にとって遥はどうでもいい存在のようです。
自らのチャイルド清姫を呼び出して、雪之を威圧する静留。
なつきはデュランを呼びますが・・・デュランは呼びかけにはこたえてくれません。
清姫を見てひきつりながらも、なおも自分を認めさせようとして引かない遥を守るため、ついに雪之は自らのチャイルドダイアナを召喚し、攻撃を仕掛けます。
チャイルドどころかエレメントで迎撃され、一瞬で清姫に引きちぎられるダイアナ・・・・
遥が消えてしまう事を雪之が伝えようとした時、遥の心臓に痛みが走り、遥の体から光の粒が立ち登り始めます・・・
自分の身に何が起こっているのか、理解できなかった遥ですが、次の瞬間、静留が自分を気にかけていなかった理由に思い当たります。
なぜだかは知らないが、静留はこうなることを知っていた、だから雪之のみを相手にし、遥の存在などどうでも良かったのだと・・・
全身に走る苦痛をこらえて、遥は静留に近づきます、最後まで自分を見ようとしない静留の目を自分に向けさせるために・・・
「・・・藤野・・・この私に勝ったつもりでしょうけどね、あいにく・・・・私は珠洲城 遥なのよ、私は負けない、私は正しい・・・人間の価値ってこんなへっぽこ手品じゃ・・・決まんないのよ!!!」余裕をもって消え逝く遥を見下ろしていた静留に、残る力振り絞って頭突きを見舞います。
それは、HiMEの力でなつきを守ろうとし、人としては自らの欲望に負けてしまった静留に対しての人間 遥の想いのこもった一撃・・・それは、HiMEとして戦うことでギリギリのラインに踏みとどまっていた静留の精神に傷を入れるには十分な魂の叫び・・・自分が消した存在を忘れる事を許さない衝撃になりました。
遥は学園生活の全てをささげた「生徒会執行部」の腕章を、引きちぎり雪之に投げ与えます
「雪之・・・私は・・・」
それはもう守ってやれない雪之への気遣いか、いままで慕ってくれた雪之への感謝なのか、雪之に笑顔を残して遥は光となって消滅します・・・
・・・・覚悟はしてました、展開からいっても、先週の予告からしても、消えるかも知れないとは思ってましたが、予想以上にオトコマエな最後でした・・・最期の最期まで遥は遥でした。
託された腕章のおかげで・・・復活ENDがなくなった気もしますが・・・・
遥の腕章を持ってうずくまる雪之とそれを見つめるなつき、そこにうつむいたままの静留の声が・・・・
「ふふふ・・・ああ、おかし・・・・ミジメやねえ、あれでウチに一矢むくいたつもりなんかねぇ・・・」このセリフは遥の存在がようやく静留に届いた事をあらわしています、しかしそのことは静留の精神を壊すことにもなりました。
「もう、かくすことはあらへん・・・・なつき、うちはあんたの事愛してます、安心してな・・・うちがなつきの嫌なものぜんぶたおしたるさかい・・・まっとってな・・・」そういってなつきを見つめるその瞳からは、光が消えています。それはなつきに対しての、恋愛感情すらもなく、自らの想い・・・HiMEとしてなつきを守る、ただそれだけに固執した狂女のもの・・・
エレメントを携えたまま、隠れ家を後にする静留には、なつきの呼びかけすら届かなくなっていました・・・
その様子を面白おかしく観察していたのは、黒曜宮にいる凪と神埼・・・祭の進行具合が上手くいってるので、上機嫌の凪に神崎は今の会長に「一番地」がなつきを苦しめている敵だと教えてやれとけしかけます。
さすがに、驚いた表情を浮かべる凪に向かって神崎は、この世界を作り変える必要がある、そのためには一番地のお年寄りどもは邪魔だと言い捨てます。
「あなたは黒曜の君、それとも神崎・・・いや、美袋黎人?」そう問いかける凪に対して、不敵に笑うだけの黎人。
・・・一番地と黒曜の君が乖離してきたようです、そして黒曜の君という存在は一番地が生み出したものではないみたいですが・・・神崎黎人という人格と黒曜の君という人格の関係はどうなっているのか、舞衣に近づいた理由もその辺にあるのかもしれません。
ココまでで、やっとAパートが終了・・・・いつも思うのですが・・・・倍ぐらいあっても良いような気がしますw
翌日、雨が降る学園の保健室に運び込まれた碧、大きな傷はないようですが、チャイルド消滅の影響なのか気を失っています。
それを見つめる舞衣の手には、碧ちゃんが陽子先生に託した論文と手紙があります。
まだ、論文は未完成のようですが、完成したら一番に見せるとの約束していた舞衣に渡して欲しいと頼んでいたようです。
そこには、「蝕の祭」が終わり最期に生き残ったHiMEが力を得るには、黒曜の君の妻になる必要があると書かれてれていました・・・それは、たとえ舞衣が決意したように、巧海を取り戻すために勝ち残り、力を得ようとした場合、いま抱いている大切な人への想いを断ち切るということ。
大切な人の命を賭けているからこそ、恋する気持ちには嘘をついて欲しくない、その想いだけは本当のものであって欲しいと結ばれた手紙に、舞衣は巧海のためにと押し殺す自分の感情と、抑えられない楯への想いがぶつかり、涙を流します。
そして、保健室にあったシスターの忘れ物から、話題は先日倒れたシスターの事に。
見たときには、ケガの後なんてなかったという言葉から、舞衣はシスターが嘘をついているのではないかと思い、教会へと向かいます。
そのシスターは、凪に脅されたことで荒れている石上と部室にいました、戦うことを強要する石上ですが、シスターはそれを拒みエレメントを向けます・・・
レイプされて肉奴隷と成り下がったシスターですが、愛情持ってたんですね・・・生徒達をだまして戦いに巻き込んだのは、許されませんが・・・悩み苦しみ、碧との語らいで何かを吹っ切ったようです・・・これ以上石上に罪を重ねて欲しくなかったのでしょうが・・・なんとなく三下ヤクザについていったいいとこのお嬢さんが、心中を決意したみたいにもおもえます・・・。
学園は休校になり、なつきは雨のなか傘もささずに歩き続けて倒れ、復活した深優は記憶が消されていなかったのか、アリッサと二人で最期を迎えた池のほとりでたたずんでいます。
楯はいつものように詩帆のお見舞いに来ていますが、用事で帰ろうとする楯に詩帆が、夕方に病院前の公園に来てほしいと駄々をこねます。
その、勢いに押されてかるく返事をした楯が病院を出ようとすると、街中で倒れたなつきが運びこまれるところにであいます。
静留に襲われる夢を見て、飛び起きるなつき、そしてやけになったような態度を取るなつきを見て、楯は同じHiMEである舞衣の事をたずねます。
ここに来て、ようやく舞衣が隠していたチャイルドと想い人との関わり、舞衣のが言っていた巧海が消えた真相を楯が知ることになります。
そして、あの橋の上で舞衣が言った「もう、近づかないで!」という言葉の意味も・・・
自分の不甲斐なさ、舞衣に対して何もしてやれなかった自分に腹を立てなつきの病室を飛び出していく楯を、なつきは少しうらやましそうに見ています、誰かを大切に想うその気持ちは、今のなつきにはないものだからでしょうか。
病院を飛び出した楯と入れ違うように、詩帆も車椅子で雨の中公園に向かいます。
限りなく無茶な行為ですが・・・それは楯と詩帆が最初に出会った日に、ずっと編んでいたマフラーをプレゼントしたいという事だったようです。
・・・・女の子でよくいますね、記念日大好きな娘・・・・幼馴染と初めて会った日を覚えていろ、というのも無茶ですが、それはプレゼントの口実ということで理解できます・・・しかし、雨の日に独りで車椅子を使って外出するのは・・・無茶通り越して無謀です。
案の定スロープで投げ出され、ずぶ濡れで震えることになってます・・・手には楯へのプレゼントを抱きしめながら・・・
楯は自分を殺さないように、わざと突き放したような言い方をした舞衣を探して雨の中を学校へと走っています、途中詩帆との約束の時間が来ている事に気がつきますが・・・以前、シアーズ軍が学園を襲った時のように、詩帆ではなく、舞衣を探すことを選択します。しかし、まるであの時をなぞるように、その楯の決断は、詩帆の命を再び危険にさらすという結果につながります・・・
シナリオの楯いじめココに極まれりといった展開です。
楯の決断はことごとく裏目に出るように、偶然が楯を裏切るように出来ています・・・ただ、舞衣に対する気持ちをストレートにぶつけられれば良いのですがそれがないために、リアルだけれどアニメのキャラとしては物足りなくなっているのも事実です。漫画版の方はその辺がはっきりしているので、普通の主人公になってますがw
病院を出たなつきが自分のマンションに戻ると、そこにはクモの糸を張り巡らした奈緒が待っています、ある意味で一番ストレートに感情を出す彼女は、このドロドロとした人間関係の中で、いっそ清々しくもあります。
デュランを呼び出すことも出来ないまま、親友と思っていた静留を失ったなつきが、奈緒に対してどう接するのか・・・奈緒となつきの和解が来週描かれるような気がします。
その頃、シスターを探して教会にやってきた舞衣は、石上に犯され、戦いを始めるきっかけを作った時には神に祈る事が出来なくなっていたシスターが、十字架の前に跪き祈りをささげているのを見つけます・・・舞衣が戦いが始まってしまったきっかけとなったあの怪我について問いただすと、シスターはそれを認めます。
舞衣は嘘をつき、戦いを始めさせたシスターに怒り、エレメントを呼び出します。
戦いを決意した舞衣に対し、何のために戦うのか、本当の望みは何なのかとシスターは問いかけます。その問いに戸惑う舞衣の瞳にシスターのチャイルド聖ヴラスが映り、ヴラスの作り出す幻覚が舞衣を取り囲んでいきます、その人が望むたった一つの本当に欲しいものを映し出すために・・・
そして、次回予告・・・・なんか、普通の学園アニメのような映像・・・・コレが舞衣の望むモノということなんでしょうか?
次回の24話のタイトルは「コイ・ハ・タタカイ」、舞-HiME最大の修羅場だそうですが・・・舞衣、楯、詩帆の関係にどのような形であれ結末が与えられそうです。
しかし、白無垢のHiMEが詩帆だった場合、舞衣と詩帆どちらが倒されても楯が消えるんですが・・・
そして、残ったHiMEは舞衣、命、なつき、奈緒、静留、白無垢のHiMEの6名、最期まで残るのは誰なのか、そして深優の役割は、黒曜の君が求める新しい世界とは何なのか、様々な謎を残しつつ、残り3話・・・・いったいどうなるんだろ・・・?
【最後まで読んでくれた奇特な方・・・感謝いたします】
by tlunar
| 2005-03-12 15:36
| 舞-HiME